*ラストステージにふさわしい葬儀

あれこれ決めておいても自分で取り仕切ることができないのが葬儀です。

しかし自分らしく最後を締めくくるために、どのような葬儀を行いたいか決めておくことは大切です。

葬儀には大きなお金が必要になりますから、自分が希望する葬儀と費用についてはエンディングノートに記載したり家族に伝えておくことを忘れないでくださいね。

◎葬儀について

葬儀全体の希望を決めます。

豪華にしたいのか、世間一般的なものを望むのか。または身内だけで済ませて欲しいのか。

葬儀の生前予約や契約をしている場合は家族にきちんと伝えておいてください。

その他に、葬儀を行なってほしい場所や喪主、戒名や祭壇の飾りなども希望がある場合はある程度決めておいた方がいいと思います。

◎お墓について

まず、埋葬方法はどうして欲しいのか。

自分で準備しているお墓や先祖代々のお墓など決めているのか。

分骨や散骨の希望がある場合も前もって伝えておいてください。

◎法要について

四十九日(三十五日)や一周忌(一周年)に参列して欲しい人、どのような法要にして欲しいかなどの希望を伝えておきます。

三回忌(三周年)以降は法要を行うかどうかも考えておいてください。

最近は葬儀社を通して葬儀を行うのが当たり前になっていますが、一昔前までは地域で執り行っていました。

日本人の寿命が延びて多くの人が80歳90歳で亡くなる時代になった分、社会とのつながりも減り、子の世代でさえ現役を退いているため、盛大な葬儀を執り行うということも少なくなっています。

「家族葬」や「直葬」が増えているのも納得ですね。

そんな中で自分の葬儀を自分でプロデュースする人が増えているそうです。

生前に模擬葬儀をしたり、希望する葬儀の段取りをして見積もりを取り、生前に予約しておくなどです。

エンディングノートに葬儀で使用して欲しい音楽や花、遺影を記入しておくのもいいでしょう。

従来の葬儀(通夜→葬儀→告別式)の他には、こういうものがあります。

自由葬

お花だけの祭壇や故人の好きだった音楽をかけるなど、葬儀社によって様々なプランが用意されている。

家族葬

原則として家族や親しい友人知人以外の会葬者がいない葬儀。

人数が制限されているため、通常は費用を抑えられる。

直 葬

通夜・告別式を行わずに火葬する葬儀。

家族だけの告別式や読経だけを加えるシンプル葬もある。

余命宣告があったりした場合だと、家族も事前に葬儀社の検討をつけているケースもあるでしょうが、多くの場合、死は突然で、本人が亡くなった後の短時間で決定するパターンがほとんどです。

家族葬や直葬は事前に周囲に告知していなければ「なぜ呼んでくれなかったのか!」とトラブルになることもありますので、本人が望む葬儀の形であったと言えるようにエンディングノートなどに自分の希望する葬儀の形を記載しておくことで、残された家族の負担も減らすことができるでしょう。

さて、気になるのが葬儀にかかる費用だと思います。

葬儀費用は大きく分けて4つの項目に分かれます。

①葬儀にかかる費用

②飲食接待にかかる費用

③お寺にかかる費用

④火葬・香典返しにかかる費用

詳しく説明すると…

①は葬儀の斎場や祭壇、葬儀社の人件費など

②は通夜や精進落としの飲食費など

③は読経料、お車代、御善料など

④は火葬費や、通夜・葬儀に参加した方々に渡す返礼品の代金など

どんなお金をどこに支払うのか、きちんと確認しておかないと葬儀社の見積もりに入っていない費用もあり、後々予想外のお金がかかってしまうこともあるので気をつけましょう。

一方、入ってくるお金もあります。『香典』です。

ただし、香典は香典返しの費用も忘れないでください。

香典返しは一般的には「半返し」が相場で、最近ではその場で香典返しを行う「即日返し」が主流になってきているようです。

また、「お礼」と「心付け」も忘れないようにします。

近所の方や会社関係の方がお手伝いに来てくれた際に渡すのが「お礼」で、霊柩車の運転手などに渡すのが「心付け」です。

火葬場については、公営斎場の場合は原則、心付けの受け取りが禁止されています。

このブログを書いていて、思い出したことがあります。

私は自分が結婚式をする際に、プランナーの方とあれこれ相談して自分でプロデュースしました。

「入場にはこの曲を」とか「テーブルはこの花で」というふうに、自分が思い描く結婚式を形にしました。

葬儀に関しても自分がして欲しいことを決めておくのはとても大切なことではないでしょうか。

前にも書きましたが、あなたの人生はあなたが主役の物語です。

そのラストステージはあなた自身で決めて幕を下ろしてみてはいかがでしょうか。