*「親の終活」家族会議の重要性
子ども世代からの視点で考える親の終活、それから親が自分自身と向き合うための時間でもある終活について書いてきましたが、今回は実際に家族で話し合う内容についてお伝えします。
「家族で終活について話をした方がいいのは分かっているけど、何から話せばいいのか分からない・・・」
これが皆さんの本音ではないでしょうか?
終活という言葉は知っていても、イメージとしてはまだまだ重い話題だと感じでいる方も多くいます。
それでついつい後回しになってしまう。
でも、“もしものとき”が来てからでは気持ちの整理も準備も間に合わず家族が慌てることになります。
だからこそ元気なうちに、前向きに、家族会議という形で少しずつ話し、自分の考えや希望を伝えておくことが大切です。
とは言え、いきなり家族会議はハードルが高いと思うかも知れません。
・話題が重くて切り出しにくい
・仕切る人がいない
・兄弟姉妹で意見が割れる
・親が話したがらない
こういった理由が考えられます。
この時点で大切なのは、『全部完璧に決めなくていい』という意識です。
家族会議は“結論を出す場”ではなく“気持ちを共有する場”だと思ってくださいね。
では実際に、家族会議で決めておくこと5選についてお話しします。
①医療についての希望
・病気になったとき、どこまで治療を望むのか
・延命治療は希望するのか
・意思表示ができなくなったときは誰に判断してほしいか
②介護についての希望
・自宅での介護を希望するか
・施設も選択肢に入れているか
・誰が中心になって関わるか
③お金・財産の整理
・通帳や加入している保険の有無
・大切な書類の保管場所
・誰に何を伝えておくか
④葬儀・お墓についての希望
・葬儀の形式
・宗教的な希望
・お墓はどう考えているのか
⑤緊急時の連絡・役割分担
・緊急時は誰に連絡するか
・主に動く人は誰か
・遠方の家族との連携
まず①の医療について話し合うことはとても大切なテーマですが、同時に一番話しづらいテーマでもあります。
大事なのは”親の考えを知っておく”ことです。
正解はありません。
②はもしも介護が必要になったときのテーマ。
在宅での介護を希望するのか、施設への入所も考えているのか。
現実的な話になるほど家族の負担や不安も見えてくるかと思います。
だからこそ、元気なうちに本人の希望を聞いておくことが大切です。
③のお金に関しては細かい金額まで決める必要はありません。
「どこに」「何が」あるかだけでも共有しておくことで、いざというときの混乱を防ぐことができます。
マイナンバーカードやお薬手帳など、急に入院することになっても慌てずに済むよう大切なものの保管場所は聞いておきたいですね。
④は意外と「話しておいてよかった」と言われるポイントです。
残された家族は”親の希望が分からない”ことが一番つらいのです。
昨今は葬儀の形式やお墓の種類に関してもたくさんの選択肢があります。
この機会に自分が希望する葬儀やお墓について話し合ってみましょう。
最後に⑤についてですが、これは感情の問題ではなく、実務として取り決めておくと安心な項目です。
兄弟姉妹がいる場合はグループラインのような情報を共有できる連絡先を作っておくと便利ですね。
色々書きましたが、家族会議をうまく進めるコツは
・一度で全部決めようとしない
・正解を出そうとしない
・親の気持ちを最優先する
・メモを残す
・揉めたら一度中断する
家族会議はやり方次第で「重たい時間」にも「前向きな時間」にもなります。
いきなり「終活の話をしよう」と切り出すのは難しいと思うので、テレビやニュースの話題に便乗したり誕生日や節目をきっかけに切り出すことをおすすめします。
終活は一度の話し合いで解決するものではありません。
少しでも話すことで親の考えが分かったり、安心できることに意味があります。
話し合うこと自体がこれからの家族を守る準備になるのです。
もし、家族だけでは話しづらいと思ったり、どう進めていけばいいのか分からないという方は第三者のサポートを使うのも一つの選択肢です。
無理に一人で抱え込まず、自分に合ったペースで進めていきましょう。