年老いてゆく不安の中に「認知症になったらどうしよう」と考える人も少なくないと思います。
判断能力が失われてしまうと、自分で財産を管理したり契約したりすることが難しくなります。
このような場合に自分の代わりに財産管理をしてくれるのが後見人です。
任意後見契約
後見人には、あらかじめ自分で決めて契約しておく『任意後見人』と家庭裁判所で選任される『法定後見人』があります。
『任意後見人』
本人が十分な判断能力を有する時に、あらかじめ自分で契約しておく。
任意後見人は自分で後見人を選ぶことができる。(例:自分の子どもなど)
後見人には、預貯金の管理・払戻しや、不動産等の重要な財産の処分など「財産管理に関する法律行為」と、介護サービスの契約締結や福祉関係施設への入所契約締結などの「身上監護に関する事務」を委任することができます。
『法定後見人』
認知症や外傷で判断能力が失われた時は、申立人の意見を聞いて家庭裁判所が選任します。
任意後見契約は公正証書でなければならないので、公証人役場で作成してもらってください。
法律の専門家である公証人が本人の真意を確認し、確実な内容の契約が結ばれるようサポートしてくれます。
見守り契約
支援する人が本人と定期的に面談や連絡をとり、備えとしての成年後見制度(任意後見)をスタートさせる時期を相談したり、判断してもらう契約です。
この契約をすることによって、定期的に本人と支援する人の意思疎通が可能になるため、備えとしての成年後見制度(任意後見)の契約をしてから数十年間本人と会わないといったようなことを防ぐことができ、信頼関係を継続させることができます。
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